概要

松戸市学童保育の会とは

1960年代以降の高度経済成長期、松戸市は東京のベットタウンとして急激に人口が増加しました。これに伴い、松戸の父母たちは行政に働きかけ、保育所づくりを始めました。やがてそれが学童保育所づくり運動に引き継がれ、1966年4月に都電の廃車を改造した学童保育所「みどり原学童クラブ」が常盤平公園の中につくられました。改造費用と輸送費用の40万円は松戸市が負担し、公的助成の学童保育第1号が誕生したのです。
その後、市内の各地域に「つくり運動」が広がり、次々と学童保育所がつくられました。その過程で保護者が、互いに横の連絡を取り合って行政に働きかけるために、1973年に松戸市学童保育連絡協議会が結成されました。
当時の学童保育所は、地域運営委員会が運営していました。運営委員は児童民生委員、町会長、学校関係者、保護者などで構成されていました。父母、保護者等は地域運営委員会に対する補助方式主体の下で、たゆまぬ努力を注いで学童保育を作り、支え、発展させてきました。

2002年10月、松戸市はこれまでの地域運営委員会方式を見直し、学童保育の運営主体を社会福祉法人もしくはNPO法人とするとしました。
これを受けて、松戸市学童保育連絡協議会は学童保育の運営の受け皿となるため、2002年自らNPO法人「松戸市学童保育の会」を立ち上げ、2003年4月から12箇所の学童保育所を運営することになりました。

以来、当法人は、①希望するすべての子どもが学童保育所に入所する。②保育内容の向上を目指して、施設の改善、指導員の研修の充実などを行う。③指導員の待遇改善を始め、働きやすい環境を整備する。④保護者負担を軽減する、という4本柱を基本に運営を行ってきました。
また、松戸市内の学童保育の歴史と伝統を受け継ぎ、特に「共同の子育て」を目指して保護者の意見を保育に取り入れ、地域の人たちとともに学童を支え、子どもたちに楽しい学童保育を提供するように努めてきました。
また、当初から4年生以上の子どもを年間平均で150人以上保育しています。当法人では学童保育の特徴である異年齢集団での保育を特に尊重し、多くの学童で遊びや行事に「縦の関係」を取り入れています。

当法人は、①夏のキャンプ、②学童まつり、③入所式・卒所式、を3大行事と位置づけ、全学童で指導員が保護者とともに取り組んできました。また、運営している14学童が一堂に会する「おひさまフェスタ」を2004年に始めました。現在は”遊びの普及”を目的にして、コマやけん玉などの技を学童同士で競い合っています。毎回、300~400人の子どもと保護者が参加する一大イベントになっています。